起業したり副業を考えたりするとき、「資格を取ってそれで食べていこう!」と考える人、多いですよね。
私も若いころに取ったファイナンシャルプランナーの資格があり、起業を考えた時、最も上位資格の国際資格取得にチャレンジしようと考えたことがありました。が、残念😢
勉強は始めたものの、法律を追いかけることもスプレッドシートで計算していくこともまったくやりたくなくて、資格の勉強をしただけで持病のアトピーが悪化。「どう見ても向いてない」ことに気づいて諦めました。
さて今日は、資格を取ったら食べていけるかを考えてみたいと思います。
資格を取ったら食べていけるか
先日お会いした相談者さんから「出来ることが思いつかないのでコーチになろうかと思います。どう思われますか?」と聞かれました。
クライアントさんに寄り添い、人的な成長をサポートし、お助けするコーチングは素晴らしいお仕事だと思います!ただ・・・
正直にお話すると、人脈を築くビジネス交流会に行くと高い確率で〇〇コーチという肩書をもった方にお会いします。何をコーチングされるのですか?と聞いても、明確な答えが返ってくることはまれです。なぜなのでしょうか。
「コーチング」は、実は、クライアントさんが理想の未来を実現するための「手段」でしかありません。クライアントさんが欲しいのは「素敵な人を見つけて結婚する!」とか「理想のバキバキBodyになる!」「起業して自由に働く」といった理想の未来であって、そこにたどり着くための手段は「コーチング」であっても、別の手段でも正直どうでも良いのです。
もしあなたがバキバキBodyになりたいと考えていた場合、「誰かいいコーチいないかしら」と考える前に「ライザ〇プ通ったらホントにあんな体になれるのかしら?」と考えませんか?
結婚を真剣に考えているとしたら、「誰か結婚マインドを教えてくれるコーチいないかしら」と考える前に「結婚相談所に行ってみようかしら」と思いませんか?
単に「コーチングであなたの理想の未来実現をお手伝いします」と言ったとき、明確な理想の未来がある方は、何をしてくれるかわからないコーチではなく、その未来を実現してくれそうな専門家に相談することでしょう。例えばライザ〇プ、例えば結婚相談所。
逆に何が悩みなのかもわからない、でもモヤモヤする・・・という方は、悩みに切実度がない分、お金を払ってコーチングを受けようという気持ちにはなりにくいです。
いずれにしても「コーチ(カウンセラーなども同じかもしれません)」資格を取ったとしても、なかなかそれで食べていくのは難しい・・・実感としてそう感じています。
簡単に取れて、だんぜん差がつく!そんな資格、ホントにあるの?
「簡単に取れて、だんぜん差がつく!」これはある通信教育のチラシにあったキャッチコピーです。
そのチラシには趣味の講座から「ファイナンシャルプランナー」といったビジネス系の資格取得講座まで、様々な講座が並んでいました。実は私のFP資格もこの通信講座で勉強して取得したので、この通信教育会社さんのコンテンツ自体はとても素晴らしいものだと思っています。
というわけで、ここで通信教育会社さんうんぬんを言うつもりはまったくありません。ここでは「簡単に取れる資格」で本当に「差がつけられるのか?」を考えてみたいと思います。
よし、資格を取るぞ!と思ったとき、「せっかく取るなら食べていけそうな資格を。よし、弁護士資格を取ろう!」と思う方は少ないと思います。なぜか?どう考えても弁護士資格なんてすぐに取れるわけがないからです!逆に言うと、だからこそ弁護士資格には希少性があり、独立しても食べていきやすいということが言えると思います。
では100人受験したら90人受かる資格かどうでしょうか。これなら私も取れそうです!が、「これなら私も取れそうだから取ってみよう!」そう思うのは私だけではないはずです。
仮に、100人が資格取得に挑戦して、資格取得者に成功するのは90人という取りやすい資格があったとします。ある受験日、100人の方が受験しました。あなたを含めて合格者は90人です。その時、あなたの周りには一気に89人の競合が生まれます。その89人とあなたの違いはなんでしょう。あなたがそれを明確に打ち出せない限り、89人の競合に打ち勝って食べていくのはなかなか大変だと思われます。
お客様にとって「資格の有無」は関係ない
お客様が欲しいのは「理想の未来」「課題解決」であって、そこにたどりつく手段はどうでも良いのです。
あなたの提供する商品・サービスが課題を解決できると信じられたとき、お客様はあなたの商品・サービスを買ってくれます。
現実には、「この資格を持った人しかこの業務をしてはいけません」と法律で定められている士業の方でさえ、同じ士業同士での差別化に苦しんでいます。
お客様の欲しがっているものが分かりそれをあなたが本当に提供できれば、資格があってもなくても、お客様はあなたらからあなたの商品を買ってくれます。
逆に言うと、お客様が本当に欲しがっているものを明確化しない限り、「資格」があってもお客様はあなたの商品を買いません。
「資格ビジネス」という言葉
「資格ビジネス」という言葉があります。資格を取るために受験料を払ってもらい、協会にお金を払って資格保有者として登録をしてもらう。これを主な収入源とするビジネスのことです。私は以前、こんな言葉を知りませんでした。でも起業支援をするようになって、この資格ビジネスがとても収益性の良いビジネスであることを知ったのです。
資格取得を勧めるサイトやチラシには、資格を取りさえすれば理想の未来が待っているような素晴らしい文言が並んでいます。自分の興味関心があることを学んで、その成果として資格を取る。これは大変素晴らしいことだと思います!世の中には役に立つ資格もたくさんたくさんあります。でも、その資格取得の目的が「何かビジネスをしたいからまずは資格を取る」だった場合には、私はそれはお勧めしません。
お客様のどんな悩みを解決したいのか、まずそこからスタートしましょう。「お客様の課題解決のためにどうしても資格が必要」ということが分かったら、その時に全力で資格取得にチャレンジ頂ければと思います。
実は私もそうでした
今だからこんなことを書いていますが、最初に書いたように、私も「まず高度な資格を取ってそれから起業する!」を考えていた人です(笑)。で、あっさりと失敗しました。
あなたにはそんな失敗をして欲しくないのです。だって資格を取るためには時間もお金も必要だから。せっかくお金も時間もかけて取った資格なのに、実はそれでは食べていけなかった。。。これは本当にもったいない!
改めて。自分のスキルアップのために資格を取るのは素晴らしい!大賛成です!!(例の通信教育会社の講座もお勧めです)
でも、「起業したいから何か資格を取る」は順序が逆かなと思います。まずお客様とその課題を考える。そこからスタートして頂ければと思います。
そう言えば、わたし、「防火管理責任者」という資格も持ってました。消防署で研修を受けると、ほぼ全員が取得できる資格です。アパレル会社で店舗勤務している時に必要にかられて取りました。「防火管理責任者資格」これってこれからの人生で何か役に立つことあるのかなぁ。。。人生、むだはないはずだから、きっとこれもいつか役立つときが来るのでしょう。。。(笑)
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