売る人も買う人も、知らない人は損をする!価格設定のマジックとは?

お菓子から調味料、電気代、ガス代、ホントにどんどん値上がりして嫌になってしまいます。

ウチは電気とガスをある会社でひとまとめにしていますが、昨年の同時期より数千円高くなっています。

月ごとに数千円ですから、1年で考えたら結構な金額ですよね。

ポイントを貯めたり節約したりしても限度がある。。そんな昨今、

起業したい人にとっては:値下げせずに買って頂ける価格設定のヒントに、

そして消費者にとっては:企業の戦略にのらずに賢く選ぶ方法

を今日はお伝えしようと思います。

目次

売る人(起業家)向け:
一番売りたい高めの商品・サービスを選んで頂くためには?

あなたがもしお寿司屋さんだったとします。

今まで夜の営業をメインにやってきましたが、やっぱりランチ需要を取りに行こうと思います。

人件費や原価を考えたら、一番売りたいのは1500円前後のお寿司です。

あなただったら、どんな作戦を取りますか?

① 1500円くらいで選べるメニューをたくさん用意する。

② これだとちょっと寂しいよね、という1000円くらいのメニューを用意して、1500円のメニューを魅力的に見せる。

 1000円のメニューに加えて、2000円の豪華メニューも用意する。

① 「1500円メニューをたくさん作る」を選んだ場合:

「ジャムの法則」という言葉をご存知でしょうか?

スーパーにジャムを並べた場合、種類がたくさんあったほうが売れるのか、それとも種類は少ないほうが売れるのか、そんな実験をした人がいます。

実際に24種類のジャムを用意した場合と、6種類のジャムを用意した場合で、売れ行きを比較しました。

すると。。。

人が集まったのは24種類でしたが、試食して購入に至ったのは3%でした。

6種類のほうはというと。。。その確率はなんと30%、10倍にもなったのです!

試食者の数やジャムの価格にもよりますので、一概に「すべての場合において選択肢は少ないほうが良い」とは言えないのですが、「ひとは選択肢が多すぎると、考えるのに疲れて選択すること自体をやめてしまう」ということです。

この「ジャムの法則」を考えた場合、「1500円のメニューをたくさん増やす」のはあまり効果的ではないことが分かるかと思います。

②「安いメニューも作って1500円メニューをより魅力的に見せる」を選んだ場合:

1000円と1500円のメニューがあった場合、直感的にどちらを選びますか?

懐具合を考えて。。パッと1000円に決めてしまうかも。

「ちょっと贅沢してもいいかな」という日は1500円を選ぶかもしれませんが、そんな日は毎日あるわけではなく、1500円を買って頂く方向に誘導するにはちょっと弱いように思います。

2000円相当の豪華メニューを1500円にして、その一方で「こんなしょぼい内容なのに1000円もするの?」というものを1000円にすれば、1500円の良さが引き立って売れるかもしれません。でも1500円メニューの原価率があがってしまったり、また1000円メニューを選んだ人から悪評が経ちそうですよね。。。(^^;

というわけで、これもあまりお勧めとは言えません。

③「1000円メニューに加えて2000円メニューも用意する」を選んだ場合:

ご想像通り、これが正解です。

3択を用意した場合、7割の人は真ん中を選ぶのだそうです。

1000円、1500円、2000円のメニューがあったら、7割の人は1500円を選びます。さらに2000円のメニューを選ぶ人も出てくるので、売上増が見込めます。

なぜ真ん中を選ぶかというと、「一番安いのを選んだらケチだと思われそう」と人目を気にするということもありそうです。

また、人間には「極端を回避する」という性質があります。

満足度調査などでも、「1から5を選んでください」と言われてつい1や5ではなく、2や4を選んでしまいませんか?これです。

お寿司に話を戻しますが、1500円のメニューは1000円と比較すると「高い!」というイメージですが、そこに2000円のメニューが加わることで、真ん中の1500円が一番安全な選択肢に思えてくるから不思議です。

2000円は「ここまで高いお金は払いたくない」、1000円は「安いのを選んで満足できなかったらイヤ」という心理が働くため、1500円が「ちょうどよい安全な選択肢」に見えてくるのです。

というわけで、多少高くてもこれを売りたい!というものがある時の価格設定のキモ。それは

一番売りたいもの(1500円)を真ん中にして、より高いもの、安いものを用意する』ということです。

サービス価格を考えるとき、是非参考にしてみてください!

買う人向け!:賢い消費者になるためには?

お店やサービスで3択の価格設定のものを見かけたら、「あ!これ、真ん中の価格のを売りたいのね!」と思って頂けると間違いないでしょう(笑)。

賢い消費者になるためには、そんな売り手側の意図を考えた上で、本当に真ん中があなたにあっているのかを考えることが重要かもです。

「一番安いものを選んだらケチだと思われるかも?」なんてことを考える必要はありません!

3択であることはいったん忘れて、「一番安いものの内容と価格で自分は満足するか?」を考えて頂ければと思います。

そのうえで、「これで満足!」と思えば一番安いものを選べばよいですし、「やっぱりこれよりもうちょっと良いものが欲しい。。」と思うなら、真ん中のものを選べばよいと思います。

そう、ここでのキモは「3択に惑わされないこと」ですね!

なーんてね。

そう言いつつも、特上寿司、上寿司、並寿司があったら、やっぱり並は寂しくて上寿司選んでしまう気も。

「自分を喜ばすことも重要だから!」とかいろいろ理屈もつけられるし!(笑)

ま、でも売り手側の意図を知っておくことも賢い消費者には重要ってことで!!

値上げラッシュの今、お互い賢い消費者になりましょう~!!

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