抗がん剤後、副作用はいつ消える??

抗がん剤の影響はいつ頃なくなるんでしょう。。ネットを見ても、意外なことに学術的にしっかり調べたものってほとんどないようです。

ガン患者向けのサイトでお医者様が答えていたりするのですが、「大体の方は2-3か月で抜けるようです」といった感覚的な回答が書いてあることが多いようです。

ホントにいつ頃なくなるんでしょうね。。「2-3か月は何があるか分からないから様子を見て」とか「頭髪は抗がん剤終了後2-3か月で生えてきます。が、まれに生えない方もいます」なんて書いてあります。(頭髪、生えない人もいるんですね。。。)

そんな「抗がん剤投与後、副作用はどうなるの?」の疑問解決に協力できるチャンスを頂きました。

抗がん剤投与前には毎回、薬剤師の方と面談を行います。その際に、抗がん剤の影響について、どんな副作用がいつ、どのように消えていくのかの1年間の追跡調査に協力を依頼されたのです。

目次

補助化学療法後の乳がん患者を対象とした電子的患者報告アウトカムによる遅延性症状関連有害事象に関する観察研究

何という長い名前!(笑)

埼玉医科大学や獨協医科大学、埼玉病院、群馬県立がんセンター、神奈川県立がんセンターなどなど、20拠点近い病院が参加している研究です。250名以上の患者を対象に実施されるとのことで、私が通っている病院ではどうやら「最低19名協力者を集めろ!」ということになっているようでした。

専用のアプリをスマホにダウンロードして、週に1回程度届くアンケート項目に回答するものです。スマホアプリで回答だから「電子的患者報告アウトカム」なんですね。単に「アプリ回答」でいいじゃん!て感じですが。

回答期間は1年間と長く、回答協力はもちろんボランティアです。

面倒で途中で離脱してしまう人もいそうですね。それも想定済みとのこと。

1年は長いですが、自分の経験があとの人に役立つなら、こんなに嬉しいことはない!そう思って、協力を承諾しました。

副作用あれやこれや

私が感じた(まだ進行形で影響があるものも)副作用はこんな感じです。

・脱毛(私は頭だけでしたが、眉毛やまつげなど全身抜けてしまうことも)
・頭痛
・発熱
・蕁麻疹
・口内炎
・舌が白くなる
・末梢神経のしびれ(左の薬指を中心にしびれている)
・味覚障害
・強烈な倦怠感
・うつ症状
・不眠(早朝覚醒)
・下痢、便秘などの胃腸障害
・脱力感

4回目投与していたら発生したかも、と思っている副作用は

・爪の変形(ひどい時ははがれることも)
・爪の変色
・眉毛やまつげの脱毛

です。

爪はクスリの蓄積が進んでいきそろそろ影響ありそう。。みたいな感覚がありました。

そして眉毛やまつげの脱毛については、投与と発毛サイクルのタイミングの関係らしく(頭はサイクルが最も早いため、ほぼ100%抜ける。それ以外は投与タイミングが悪いと抜ける?)、4回目投与で確率的にありえるな、と思っていました。

眉毛やまつげが抜けると、見た目の問題だけではなく、汗やごみが目に入るといった生活上の不便が大きいようです。抜けなくて良かった。。。

上記副作用は投与している間中、全部がずーっと出ているわけではありません。味覚障害などは比較的早期に現れてすぐに気にならなくなりました。胃腸障害は投与翌日から1週間程度。発熱や頭痛、倦怠感はちょこちょこと、みたいな感じでした。

左手指のしびれは3回目の投与時からずっと続いていて、未だに治る気配はありません。

抗がん剤の副作用で一番イメージの強い「吐き気」「食欲不振」については、抗がん剤投与前に点滴投与される吐き気止めのクスリが良く効いてくれたのか、ほとんど感じずにすみました。熱があろうが味覚障害があろうが幸いなことに食欲だけは全く衰えず、毎日3食しっかりと食べていました。

抗がん剤投与期間中は毎日体重と熱を測っていたのですが、投与したその日に毎回、体重がなぜか3キロくらい一気に落ちます。そして次の投与までの3週間に徐々に戻っていく感じでした。投与した日も普通にご飯を食べ、そしてクスリを入れているのだから、クスリの重さ分体重も増えそうなものなのに。

なぜ体重が3キロも一気に減るのか、いまだによく分かりません。

電子的患者報告アウトカム質問項目

質問項目、めちゃめちゃ細かいです。ここ1週間の状況について聞かれるのですが、例えば味覚障害ひとつとっても

・味に異常を感じる いつも 時々 たまに 問題ない
・すべてが苦く感じる
・すべてが甘く感じる
・口の中がいつも苦く感じる
・・・ のように、細かく10個以上の質問がありました。

脱毛については、頭、眉毛、まつげ、腋下などひとつひとつについて状況を細かく聞かれます。

答えるの結構大変。状況を答えた上に、それが生活に支障があったかどうかについても1項目ごとに質問があります。

それでも誰かの役に立つなら。。と思っています。そして、「該当せず」と回答するたびに、その副作用が今出ていないことに感謝の念がわいてきました。

私も含めて約250名の回答については1年後に報告書をまとめるそうです。年齢や抗がん剤のタイプなど様々な要因を踏まえて、どの症状がいつ頃消えた(あるいは発生した)ということについて統計的に調べていくのだと思います。

頭髪が生えてくるといった変化は嬉しいですが、いっぽうで、抗がん剤終了後も再発への怖れからメンタル不全を発症してしまう人もいるようです。

再発の恐れからだけではなく、ホルモン剤の副作用の影響などもありそうですね。

そういったメンタル面での質問項目も、結構な数がありました。

研究期間が1年間ということは、1年くらいは影響が残る(ある)ことを見込んでいるんですかね。1年間でどんなふうに変わっていくのかな。。。

国の補助金を得て行っている研究のため、まとまった研究結果は私も見ることが出来ます。

他にどんな方がこの研究に協力しているのか分かりませんが、250名の仲間(?)が同じように頑張っているかと思うとちょっと心強くなります。

研究結果の公開が正確にはいつになるか分かりませんが、ちょっぴり楽しみにしています。

そう言えば今年ももうあと1ヵ月くらいですね。来年の今頃は何しているのかなー。今年はまさしく激動の年でしたが、来年はもう少し心穏やかに過ごしたいものです。

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