【恩師へ捧ぐ】40年を経て教え子が集った夜、人生とキャリアの真価を知る

中学時代の恩師であるM先生が、先日亡くなられたという訃報を受け取りました。先生は当時50歳前後。私たちが3年生の時の担任で、今から40年以上前のことです。

先生も90歳前後のお年でしたので、覚悟はしていました。が、本当に元気いっぱいの先生だったので、先生が亡くなるなんて信じられないという気持ちが強かったです。

亡くなった連絡を受けた翌日がお通夜、翌々日が告別式。私はお通夜へ向かいました。

斎場に集まったのは、当時の同級生10名以上。卒業して以来、顔を合わせる機会がなかった者もいます。やんちゃしていた「あの頃の私たち」が、それぞれ人生を重ね、社会で役割を担う大人となって、先生の傍に集いました。40年という時を超えても、教え子たちを惹きつける先生の偉大さを、肌で感じた瞬間でした。

特に印象的だったのは、優等生タイプだった友人も、クラスで一際目立っていた友人も、皆が等しく「先生に教わったこと」を懐かしみ、感謝を口にしていたことです。

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M先生が作り上げた「奇跡の教室」

当時の私たちのクラスは、決して「扱いやすい」生徒ばかりではありませんでした。活発すぎて常に問題を起こす子、成績優秀な子、そして、教師側の細やかな配慮が必要な障害を持っていた子もいました。個性豊かな(というより、バラバラな)集団を、先生は見事にまとめあげていました。

その秘訣は、先生の「差別をしない、本質を見抜く教育観」にあったのだと、今になって強く思います。

先生は、生徒一人ひとりの「個性」ではなく、「人間性」に真正面から向き合っていました。やんちゃな生徒には、その行動の根底にある純粋なエネルギーを認め、正しい方向に導く厳しさを見せました。優等生には、成績という枠を超えて社会への貢献という視点を与えました。そして、特別な配慮が必要な生徒に対しては、それを特別扱いではなく、クラスの一員としての個性として受け入れるよう、私たち教え子たち全員に自然と働きかけていました。

「女性でも差別されない仕事を選びなさい」というお父様の言葉で教員の道に進まれたという先生の原体験が、この教育の根幹にあったのかもしれません。多様な生徒をクラスという小さな社会の中で共存させた先生の教育実践は、まさに「インクルーシブ(包摂的)な社会」の縮図でした。私たちはあの教室で、最も大切な社会のルールを学んだのです。

M先生のキャリアパスに見る人生哲学

先生がクラス担任をされたのは私たちが最後でした。

その後、先生は教頭、校長へと昇進され、最終的には教育委員会でもご活躍されました。現場の教壇から、学校全体、そして地域の教育行政へと、キャリアの幅を広げていかれました。

このキャリアパスは、私自身の起業家としての人生観や資産管理の考え方にも大きな影響を与えています。

先生が現場で実践した「個を尊重し、全体を調和させる力」は、組織運営においても不可欠です。先生は、自分の得意とする分野(教育現場)で結果を出すだけでなく、その経験と哲学を「レバレッジ」して、より大きな影響力を持つ立場(教育委員会)へと進まれました。これは、起業家が特定の分野で成功を収めた後、その知見を基に新たな事業や投資へと多角化(ダイバーシフィケーション)を図るプロセスと酷似しています。

私の今の仕事である起業や資産管理においても、「短期的な利益」だけでなく、「長期的な社会への貢献」という軸足の太さが重要です。先生が40年経っても教え子を呼び集める「人間的資産」を築かれたように、私も「誰かの人生を豊かにする価値」を生み出し、その信頼という「無形資産」を積み重ねたいと改めて決意しました。

お金や物質的な資産も大切ですが、先生が体現されたように、最も価値のある資産は、人の心に残した影響力と、その関係性そのものなのです。

M先生への感謝と未来への決意

お通夜の場で、同窓生たちが先生の思い出を語り合う姿を見て、私は確信しました。先生の人生は、先生が私たちに残してくださった「教育」という名の最高の投資であり、それは時を超えて価値を生み出し続けています。

私たち一人ひとりが、先生から教わった他者への理解や、逆境を乗り越える粘り強さといった「無形資産」を受け継いでいます。私が今、起業家として新しい挑戦ができているのも、資産管理を通して将来の自由を掴もうとしているのも、その基礎はすべてあの教室で先生が築いてくれたものです。

先生の教えを胸に、私もまた、自分が出会う人々に対し、何かしらの「プラスの影響」を残せるよう、残りの人生を歩んでいきたい。そして、先生が亡くなられてもなお、私たち教え子の心の中で生き続けるように、私もまた、誰かの人生の羅針盤となるような存在を目指します。

M先生、本当にありがとうございました。安らかにお眠りください。

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