補助療法(抗がん剤投与)が始まった!

今日は乳がんのほうのお話。

手術でとった腫瘍は、生研にかけて大きさ、悪性度、型(ホルモンに反応する型かHER2と呼ばれる受容体があるか)、切断面に癌がないかどうか等々を調べます。また、手術時にはリンパ節転移がないか調べるため、センチネルリンパと呼ばれるリンパ節を取ってこれも生研にかけます。

この結果によって、再発リスクを減らすための補助療法をどう進めるのかを決めていきます。抗がん剤を投与するのか、あるいは服薬のみ行うのか、放射線治療をするのか等々。抗がん剤も様々な種類があり、ガンのタイプに合わせて使われます。

私は補助療法として3週間に1回、これを4回繰り返す抗がん剤治療を受けることになりました。3週間ごとに4回だと、約3か月の期間になります。半年を覚悟していたので、3ヵ月で済むのはちょっとホッとしました。

私が受ける抗がん剤では白血球中の好中球という成分が激減するという特徴があります。好中球は細菌免疫の主役と言われ、これが減ると抵抗力が低下して感染症が起こりやすくなります。この減少を少しでも軽くするため、抗がん剤投与から72時間以内にジーラスタという薬を注射します。

目次

抗がん剤投与当日

まずは朝イチで血液検査。午前中はこれがなんせ混む!結局ここで1時間以上待たされました。待つ間に血圧測定。そして採血が終わったらようやく乳腺外科で診察を受けます。

私の主治医は30代後半の、小柄でかわいいチャキチャキした女医さんです。抗がん剤の副作用(ドラマではみなゲーゲー吐いて、ヨレヨレになってますよね。。)を不安がる私に「じゅんじゅんさんは全然大丈夫だと思いますよー。絶対じゃないですけど、多分副作用軽いと思います。」と一言。

「なぜに?」と聞くと、「体力があるから!」とのこと。体力がないとやはりダメージが大きく、吐き気→食欲不振→食べられない→より体力が落ちる→口内炎が出来る→食欲どころか水も飲めなくなる→体重も減り危険な状態に→抗がん剤投与中止、みたいなこともありえるとか。これまで毎朝走って体力つけてて良かった!!

診察が終わると抗がん剤投与を受ける部屋に行きます。普通の病室のようにカーテンが閉まる小スペースがずらりと並んでいて、カーテンの中にはベッドではなくソファが置いてあります。ひじ掛け付き、そして小テーブルもついた、リクライニング可能なものです。ビニールなので高級感はないですが、「これはビジネスクラスの座席!」と念じれば、そう思えないこともない(笑)

抗がん剤投与前には、薬剤師の先生から改めて副作用の説明が。副作用の説明だけで小冊子1冊。気が滅入る。。。

胃腸障害がおこるため、下痢や便秘も起こりやすくなるようです。下痢の項目に「下痢がある時は香辛料、アルコール、カフェインを含む食品は避けるようにしましょう。」と。「え?“下痢がある時”ってことは、なければアルコールも大丈夫なんですか?!」と食いついたら、あっさり「大丈夫ですよ~。」と。そうなの~?💕

「抗がん剤打ってても、とにかく普通通りの生活をしてください。ストレスを溜めるのは良くないのでやりたいことやって、くつろいで。食べたい時に食べたいものを、栄養や時間など気にせずにとにかく食べて。」と。

ふむふむ、なるほど。了解です。食べるの大切!ね。

さぁ、その後は椅子に座っていざ投与。最初の投与は吐き気止めのクスリらしいです。15分ほどかけて投与が行われます。

その間は何をしていてもOK。TVもあります。投与が始まったのが昼前後だったので、私は病院のコンビニで調達したサンドイッチをもぐもぐ。点滴入れながらランチタイムです(笑)

吐き気止めが終わると、抗がん剤の投与となります。副作用の爪の障害(黒く変色したり、ひどい時にははがれるそう)リスクを減らすために、保冷剤の入ったミトンを両手につけます。痛くなるまで冷えますが、我慢、我慢。私はこの間、アマゾンプライムで動画を見ながら過ごしました。

抗がん剤はドセタキセルとシクロホスファミドという2種類を投与します。吐き気防止薬投与から二つの抗がん剤投与終了までは約3時間。幸いなことに、この間は腫れや痛み、吐き気などもなく、いたって普通に過ごしました。

投与が終わった人は順に「ありがとうございました~!」と普通にてくてく歩いて帰っていきます。これも予想外でした。(もっとヘロヘロになるのかと思ってた!)

この日はなんの副反応も出ず、え?こんなもの??

なーんだ、楽勝じゃん!?と意気揚々と帰宅した私です。その翌日から地獄の7日間が始まるとも知らず。。。

翌日から7日間のお話:毎日発熱、下痢、便秘。味覚異常、頭痛他。

新型コロナがはやり始めたころ、医者の言う「軽症」と一般人の考える「軽症」の度合いが違いすぎることが話題になりました。医療関係者の認識は、40度の熱が出ようが、咳が止まらななくて本人感覚では死にそうになっていようが、入院して酸素吸入をしないですむくらいであれば「軽症」扱い。「え?これが軽症?!」「軽症って鼻かぜくらいを言うんじゃないの?!」と一般人は思ってるという話。

抗がん剤の副作用も、もしやこれと一緒だったのでは?!先生の言う「軽く済むと思いますよ~」は、入院するような重症化はしないってことだったのかも!!

抗がん剤投与当日は副作用はなく何事も終わったのですが、翌日午前中あたりからまずお腹がおかしい。。。それがスタートしたのは、クライアントさんへのコンサルセッション中。やばい、やばい。。と冷や汗をかきながらセッション終了。そのままお手洗いに飛び込みました。

その後ずっとお腹を下し、そして発熱。下痢と発熱は翌日まで続きました。とにかく水分補給を、と経口補水液ゼリーのお世話になります。正直、まずい。。

翌日はジーラスタの投与日。病院に向かう途中もお腹がやばい。そして注射を打って、お会計を待つ間にまたトイレ。。帰ってからもまた発熱。このジーラスタ、薬価は10万円越え。保険適用でも1回35,000円以上かかります。あぁ。。😢

ジーラスタの副作用としては高熱と、骨の内側から骨を押し広げられるような痛み。これが7-8割の人に出るのだとか。幸い私はこの副作用はなく、一安心。

でもそこからずっと、発熱が続きました。そしてお腹が収まった翌日からは今度は便秘。トイレに行きたくなるのにお通じがない。これまた苦しい状況。それが4日間ほど続きました。

そしてその間に味覚異常(焼き立てパンが苦い!ご飯が砂糖をかけたように甘い!!)、頭痛、そして立っていても寝ていても身の置き所がないような足のだるさ。

7日目には朝からずっと発熱し、38度越え。このまま38度から下がらなかったら病院に連絡しないと。。と思いつつ、寝る前に解熱剤を服用。しばらく眠れなかったこともあり、この日はロキソニンパワーで久しぶりにぐっすりと朝まで眠ることが出来ました。

すると!

なぜか8日目の朝にはめちゃめちゃすっきりと目が覚め、だるさもなく、胃腸の調子も絶好調で食欲全開。何が起きたの?!というくらい体調が戻っていました。これはホントに不思議でした。

2週目、3週目:脱毛キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

体調はよく、「だって食べろって言われたんだもん」と食べ続けていたら、2キロ太りました((+_+))また投与で痩せるから、それまでに体力つけておかないと!というわけでこれもOK。

そして投与から11日、12日過ぎた頃、脱毛が始まりました。

私が受けている抗がん剤はほぼ100%脱毛があると聞いていたので、事前にウィッグを買ったり、帽子を買ったり、準備はしていました。

でも、抜け始めるとこれが本当につらい。頭を触ると、ごそっと毛が抜けます。何もしなくても抜けていき、首や腕にくっつきます。ちょっと頭を掻いたりすると、山のように抜けます。痛くはなく、ただ抜けていく感じ。

お風呂で頭にお湯をかけると髪の毛が一気に抜け、顔中にくっつき、口が開けられず窒息しそうになります。床を片付けるのも一苦労。落ちた毛をまとめているそばから抜けていく。。そんな感じ。

これはかなり気持ちが落ち込みました。

4日ほどたつと、もう地肌に残った毛がポヨポヨ生えているような感じになります。見かねた夫が、はさみで根元からチョキチョキと切ってくれました。落ちていく髪の毛を見るとき、これまた結構切なかったです。。。

ただ。

全部切り終えてしまうと、これはこれでスッキリ!なんせ抜け毛の後始末というあの大変な作業から解放される!

医療用の帽子、帽子の下にかぶるネット、こういったものが結構出費がかさみます。で、ここからは楽しく工夫を始めました。

医療用帽子の代替品。それは赤ちゃん用Tシャツ(80cm)。西松屋で380円なり!これをかぶって、長袖を前で結ぶと可愛いリボンに。赤ちゃんようなので肌に優しい生地だし、汗は吸うし、洗濯もOK。これはヒットです。

頭にかぶるネットは、台所の排水口ネット(深口用)でOK。どれだけ使っても惜しくない!

頭に汗をかくので帽子の下にも何か欲しいところ。これは手拭いで代用。高校時代、体育の時間に剣道を習いました。その時、面の下に手拭いをかぶったはず。。とそれを思い出して、手拭いを出してみたらこれまたグッド。朝のジョギングも手拭い+排水口ネット、その上から帽子をかぶると汗をかいても全然OK。

以前買ったやわらかいストールやスカーフなども、巻き方を工夫するとオシャレに見えます。

普通のウィッグは結構締め付けがきつく、長時間つけているのは少々つらい。というわけで前髪だけのつけ毛を購入し、これを帽子やストールとあわせて着けています。

そんなこんなで第1クール終了

そんな感じで第1クールはほぼ終了しました。抗がん剤投与は3週間ごとです。あさってまた2回目の投与を受けてきます。

投与を受けてしばらくはまた同じようにしんどいのかな。それとも状況が分かってきたから、前回よりラクなのかな。あるいはダメージが積み重なってもっとしんどいのか。

これもやってみないと分からないですね。

抗がん剤投与前に、体験記を読んだり、YouTube動画を見たりしました。人それぞれ、みんな副作用の出方が違うみたいです。なので参考になるかどうか分かりませんが、私の第1クールはこんな感じで過ぎていきました。

1週目はつらかったけど、それ以降は毎朝のウォーキングやジョギングも続けていたし、平均して7,000歩くらいは歩いてました。食欲もあったし、普通の生活が送れていました(脱毛期を除く)。

脱毛はカラダ的には痛くも痒くもありません。ただメンタルはかなりしんどい。そして片付けが大変。。。

髪の毛は、抗がん剤終了後、2,3カ月で生えてくる人が多いそうです(まれに生えてこない人もいるそうですが)。生えていても伸びるのは1ヵ月に1センチくらい?ショートヘアに戻るのにも1年くらいかかる計算でしょうか。なのでそれまで1年くらいは脱毛生活ですね。ただ、対処方法は学んだので、この間はウィッグ、帽子、スカーフと、工夫を楽しみながら過ごそうと思います。

私は起業しているので自分が資本。しんどい経験、とがった経験はすべて自分の財産です。この経験も多分、数年後に、3倍、5倍になって戻ってきます。この経験が私をどこに連れて行ってくれるのか、ちょっとワクワクしながら未来を思い描いています。

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