前回は父が事故を起こし、そしてその1週間後の早朝にまた自宅で倒れ、そのまま入院となった話を書きました。
熱のせいか言っていることもおかしく、こちらの言うことも通じない状態となり、やむなく救急車を呼びました。救急隊員さん、本当に頼りになります。プロですね。
「救急車に同乗頂いてもいいですが、帰りの足が無くなるのでどうされますか?」「このまま運ぶのでお父様の靴がありません。靴だけ持って行ってあげてください。」そんな注意もしてくれました。ありがたい。
結局そのまま入院となった父ですが、翌々日には熱だけはなんとか下がりました。
とにかく高齢者サービス付き賃貸を押さえる
時間をちょっと戻します。父が倒れたのは一緒に施設(高齢者向けサービス付き賃貸)を見学に行ったその夜のこと。見学した際、1か所は父が気に入った施設がありました。父も「ここならいいかな」と言ってくれたところです。
その施設の空室は1室。
見学の際、父は「ここに入りたいと思うけど、いろいろ片付けて1か月後くらいから」と言っていました。
見学したのは土曜日。その夜は実家に一泊して。。というタイミングで父が倒れたのです。
見学したその日の申し込みはしませんでしたが、週明けくらいには結論を出して施設に連絡しよう。。そんなスケジュール感でいた私です。
が、急遽の入院騒ぎ。
「退院までどれくらいかかるのか分からない」かつ「今の状況を見ると本当にひとり暮らしはムリ」。であれば「気に入った施設をすぐに押さえたほうがよい!」と判断し、入院手続きに行った週明けの月曜日、施設にすぐにアポをとり、申込に向かいました。
施設の方に入院してしまった旨お話し、手付金をお支払いし、退院後に入居ということで了解してもらいました。
とにかく、退院後のフォローアップ体制はいったん整った!
ここで施設申し込みを済ませてしまったことが、あとあとのスムーズな退院につながります。
最後にまとめてポイントを書きますが、とにかく高齢者の状況は「うそでしょ?!」というくらいのスピードで変わります。まだいいかな?が通じない。出来ることを早く!というのがひとつお伝えしたいことです。
退院支援サポートあり?!病院によってこんなに違うんだ。。。
今回入院した病院は実家から1時間ほど離れた大型病院です。
今まで救急搬送された時に運ばれていた実家近くの病院が満床だったため、その病院に搬送されたのですが、これがまたラッキーでした。
実家近くの病院では本当に「診療が終わったら退院。以上」だったのですが、今回入院した病院では、最初に「退院支援」専門の看護師さんが話をしに来てくださったのです。
その方に担当のケアマネさんの連絡先、高齢者サービス付き賃貸に申込をしたこと等々、すべてお話し相談にのってもらうことが出来ました。
そして本当にありがたいことに、この退院支援の方が、「もしかしたら尿カテーテルをずっとつけることになるかもしれないけれど、そちらの施設で受入れ体制はあるか?」「インシュリン注射が自分で出来なくなった場合でも入居は可能か?」といった問い合わせを施設に直接入れて下さったり、退院後の生活についても全力でサポートしてくださったのです。
退院支援の方も看護師さん、そして施設の方も看護師さん。そのおふたりが直接話して頂くことで、素人の私が入るよりはるかにしっかり話が進みました。
入院の途中途中で、「もうあの施設には入れないかも(もっと重度の方が入る施設を探さないと無理?)」と不安になるようなことも多々あったのですが、そのたびにケアマネさん、退院支援の看護師さん、施設の方が調整をしてくださいました。
先に書いたように、何度か救急搬送された実家そばの病院では退院支援など何もありませんでした。
今回、私はとてもラッキーでしたが、今回のような病院ばかりではないし、実家そばの病院のような対応がほとんどかもしれません。
もしなんの支援もなさそうな病院に入院となった場合には、入院時から「退院後の相談にのって欲しい」旨伝えたほうが良いと思います。
そこまで聞いてサポートがなかったら、まずは「地域包括センター」にヘルプを求めるとよいかもしれません。
とにかく、退院後のことも含め、不安なことは全部聞くべし!というのが今回の学びです。
お父さん、言ってることがおかしいんですけど。。
さてうちの父。入院中は医療のプロの元にいるわけで、急な体調不良の心配などはしなくてすみます。
父も翌日には熱が下がり、私に電話ができるくらいになりました。
が、言っていることがどうもおかしい。
「家に帰ってきたんだけど、ひとりでトイレに行かせてくれないんだよ。」
・・?「そこは病院だよ」
「いや、家に帰ってきたんだよ。でもトイレに行けなくて。」
「誰がトイレに行かせてくれないの?」
「良く分からないんだよ。」
そんな電話がかかってくること数回。さらに
「請求書が来てるんで銀行に行きたいんだよ。今日の午後2時間くらい時間あるか?」
お父さん、あなたは入院中です。。。
そうこうするうちにまた発熱。結局胆のうの切除手術を受けることとなりました。
しばらく入院生活が続くと、やはり体は弱るようです。
そして尿が自力で出来ない(カテーテル処置)、今まで打てていたインシュリンが自分では打てない、など、今まで出来ていたことが一気に出来なくなっていきました。
退院、そして高齢者賃貸への転居
退院が決まったのは1ヵ月を過ぎた頃でした。
この日程を決めるのも、ケアマネさんが主体となり、退院支援の方、施設の方との調整をしてくださいました。
父の体調や施設の受け入れ準備などすべての条件が整わないと退院が叶わないため、私もいろいろな方に頭を下げ、仕事の調整をすることとなります。仕事の調整にあたっては、メンターさんや仲間にまたもやお世話になりました。
個人事業主ですが、ホントに「ひとり起業禁止」です。
今回もまた、仲間がいることのありがたさをしみじみ感じることとなりました。
それはともかく。
約5週間の入院を経て、父はめでたく退院。その頃にはだいぶ言うことも元に戻ってきました。
ただ。。。迎えに行った私の前に現れた父は、車椅子に乗せられ、やせて半分くらいの大きさに見えました。
入院中はリハビリも頑張っていたらしく、立ち上がって歩くことはできます。
が、本当に弱々しくなっていました。
病院の帰りには銀行に寄ったり、スーパーに買い物に行ったりしましたが、すべて私に任せて自分は車から降りることもなく休んでいました。
私も昨年手術をし、10日ほどの入院を経験しました。手術や入院をするとホントに体力落ちます。まして父は私より30歳年上ですし、さらに入院期間も長かった。だから弱っているのも無理はない。。と思いつつ、自分の親となると心配と、「お父さん、しっかりしてよ」という想いがつい、よぎってしまいます。そしてその後に自己嫌悪。。なのですが。
でも本当に、入院期間を経て、その前は1人暮らしが出来ていたとは思えないほど、父は弱気になっていました。
サービス付き高齢者向け賃貸へ
退院当日の午後には訪問介護事業所、訪問医療事業所との契約を済ませ、新居で使う椅子(リハビリの先生から「こんな椅子を用意してください」とご指導あり)を買いに行き、そして引っ越し荷物の荷造りをし。
退院翌日には姉も来てくれて引っ越し作業をしました。
あくまで「賃貸住宅」なので、TVや家具などはありません。なので、こういったものも持ち込む必要があります。
幸いこの施設の部屋にはちゃんとウォークインクローゼットがあり、収納もいい感じです。
(別の施設では収納スペースが全くなく、これは生活しにくそう。。と思いました。)
実家との往復をして荷物を運び、足りないものは買いに走り、なんとか引っ越しも済ますことが出来ました。
また、入院後に止めていた新聞屋さんに連絡をしたり、実家に取り付けてあった緊急通報システムを外す手配をしたり、とにかくいろいろなことを片付けていきました。
とりあえず今日で入居1週間。大きな問題もなく、過ごせているようです。
1人暮らしの親がだいぶ年老いてきたなと思ったら。。。
1人暮らしの親がだいぶ弱って来たな。。と思った時、同居する他様々な選択肢があると思います。
実家に帰って面倒をみるという方もいらっしゃるでしょう。
人それぞれ、親との関係性やいろいろと条件が違い、どれが正解というものはないと思います。
今回、私と父は、同居ではなく「ひとり暮らしを続けてサービス付き賃貸に入る」という選択をしました。
もともと父は、「車の運転が出来なくなったら施設に入る」と宣言していました。
が、「その時」がいつ来るのか分からない。。という感じでした。
今回、いろいろな条件が重なり、父は実家を出て高齢者向け賃貸に入れることになりました。が、ここまで、ひとつでも条件が違ったら、まだまだ「どうしよう」が続いていたように思います。
病院では、退院しても受け入れ先が見つからないといった方も見受けられました。友人は施設が見つかるまで2カ月間、親御さんを入院させることになってしまったそうです。そうならないためにも、今回の経験をお伝えしたいと思いました。
今回の気づきをシェアします。
① 多少でも不安が生じたら、地域包括センターに早めに連絡すること
施設入居やその他のサービスも、介護認定されていないと使えないことが多いです。
父は今一番軽い「要支援1」ですが、それでも認定があったおかげで施設に入ることが出来ました。
介護認定はお早めに!
② 施設は早い者勝ち
父と私は土曜日に見学に行き、その翌週月曜日には申込をしました。
その後ネットを見たら、私と同じ週に見学に行き、「申込をしようとしたら満室になっていた」との投稿がありました。
賃貸物件を借りるときと全く同じ、申込は早い者勝ちなので、要注意です。
そのうちね。。と思っていても、高齢者は今回のように急激に衰えるということがあり得るんだ。。と分かりました。
③ 入院時は退院支援の有無を確認
今回は本当に退院支援のサポートに助けられました。病院から言われなくても、こちらから逆に問い合わせるくらいの積極性が必要かもしれません。
④ 地域包括センターと密につながる
父は元気だったころ、障碍者施設でのボランティアや送迎サポートなど積極的にやっており、地域包括センター(社会福祉協議会)にたくさんの知り合いがいました。
知り合いかどうかでサービスが変わるわけではないと思いますが、父のこれまでの人脈、活動が良いご縁となって返ってきたのだとつくづく感じています。
今回シェアしたいかったことは以上、こんな感じ。
「親の介護」。心配して先走ってもどうにもならないこともあれば、うまくいくこともある。でもいつかは向き合わなければならない現実です。
どんな形がベストなのか、正解がない世界。でも同世代の皆様、お互い頑張ろうね!って思います。
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